自分が正しいと信じた対応方法で、お客様の依頼に応える。 / Staff Interview YUJIRO INOUE

航空貨物部 第一航空業務センター 東日本航空業務2課

飛行機の限られたスペースに様々な貨物を混載し、お客様の輸送コストを削減するというミッション。

大学3年の秋、4ヶ月間カナダに語学留学したときのことです。現地では食品をはじめ「日本製」を見かけることが想像以上に多く、ホストファミリーの自家用車も日本製。日本の製品がここまで運ばれているのだ。そう感じた私は、日本と海外をつなげる国際物流に興味を持ちました。また学校では、中国やブラジルなど世界中から集まった留学生たちと交流。語学力以上に「自分の考えを持ち、発信すること」の大切さを教えられたのです。こういった経験が今、郵船ロジスティクスで働く上での原動力になっています。

入社後は浜松支店に配属。カスタマーサービス課で航空輸出の手配を行っています。お客様の倉庫から貨物を引き取り、輸出通関を手配し、空港まで運び、他の荷物と一緒に航空機に搭載する。それら一連の作業に必要な手配・書類作成のほか、お客様からのお問い合わせへの対応、海外現地法人との出荷のやりとりまで、幅広い業務を任されています。

1年目、ベテランの先輩から大手のお客様を引き継いだ頃は、ひたすら勉強の毎日でした。お客様にご迷惑をおかけしないよう、わからないことはすぐに質問し、即答できないことは調べた上でご連絡をする。そうやって少しずつ信頼を得ていきました。

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緊急かつ大量の貨物をバンコクへ。八方手を尽くし、最後はコストを上乗せする提案しか残らなかった。

国際物流の世界では、緊急の輸出手配の依頼は珍しくありません。ただ、製品、物量、輸出先、スケジュールなどは依頼によって異なります。毎回対応の仕方が変わるため、私はそのたびに右往左往していました。そんな自分の状態を当時の上司に伝えたところ、印象的なアドバイスをもらったのです。「これがベストという模範解答はない。私も試行錯誤の毎日だ。駒も、お客様のことを考え抜き、自分が正しいと信じた対応でお客様に応えなさい。それが“私たちの仕事”だ」――私の軸は定まりました。どんな緊急の依頼にも明るくハキハキ対応する。先輩・上司には「どうしたらいいでしょうか」ではなく「こうしますけど、いいですか?」と相談する。そしてお客様満足のために周囲を巻きこもう、と。

そして3年目の夏。正念場が来ました。ある金曜の午後遅く、「今から貨物を集荷してインドへ運んでほしい。週明けの手配では納期に間に合わない」。通常ならその時間から集荷のトラックを手配できるかわかりません。また大型トラック1台分という物量のため、航空機のスペースを確保するのも難しい…。でも事情を伺うと、お客様はインド側が希望してきたフォワーダーを断り、信頼のおける私たちに手配を依頼してくださったとのこと。やるしかありません。

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お客様の思いを知っていると、自分は頑張れる。混載業務もさらに面白くなる。

私はすぐ運送会社にトラックを手配。同時に社内の混載部署に連絡、輸出先と物量を伝え、納期に間に合う運び方を一緒に考えてほしいと依頼しました。2時間後、「成田とセントレアの2つの空港を使い、貨物を分けてインドに運ぶ」という回答を得て、お客様にすぐ打診。了承をいただいた後、トラックを確保しずっと待ってもらっていた運送会社に、集荷をお願いしました。インド到着後も現地法人に毎日連絡し続け、空港から配達先までの状況を随時お客様にも報告、何とか希望通りの納期に間に合わせたのです。お客様のことを考え、自分が正しいと思った対応を軸に、社内外・国内外を問わず様々な人を巻きこみ、大きな達成感を味わえました。自分自身でも、成長の手応えを感じた瞬間です。

まだまだ勉強は必要ですが、今の私は後輩の成長、ひいては組織のさらなる成長も意識するようになりました。その一環として課内ミーティングの司会を後輩に任せ、積極的に発言できる機会を提供しています。若手のパフォーマンスが上がれば組織に力が蓄積される。そうすれば異動などで構成メンバーが変わっても、お客様満足をさらに向上できるはずです。そんな私の思いを、これからもブレることなく発信し、形にしていきたいと考えています。

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