「地元を支えるフォワーダー」として、あらゆるモノを輸出する。 / Staff Interview YUSUKE TAMURA

郵船ロジスティクスつくば(株)営業課

自分で製品は作れない。でも国際物流なら、世の中のあらゆる製品の輸出入に携われる。

父が自動車の開発に携わっていた関係で、私は小さい頃からモノ作りに興味を持っていました。ただ、ずっと文系でしたから、技術者にはなれそうもない。「メーカーで海外営業、かなぁ」漠然とそう考えていたのです。ある日友人に誘われて行った学内説明会で、郵船ロジスティクスと出会いました。メーカーなら自社の商品にしか携われませんが、ここならあらゆる製品に携われます。自分で作れないのなら、できるだけ多くの製品に――ときには「部品」にも――携われるほうが魅力的に感じました。そこで郵船ロジスティクスへの入社を決意。入社後は郵船ロジスティクスつくば(株)に出向となりました。

子会社であるサテライト店は1つの拠点内で航空・海上の輸出入全ての輸送手配を行っています。私が最初に配属されたカスタマーサービス(CS)をはじめ、営業、通関、倉庫…すべての部署の距離が近く、何でも話し合い、一体となって案件を進めるのが特徴です。私は1年半CSを経験した後、営業に異動したのですが、正式な異動前に上司のはからいで、アポ取りや営業同行を徐々に始められました。一体感のある風土ならではのことと、今では感謝しています。そして実際にアポ取りを始めて、ヘリコプター関連のお客様に出会いました。

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小型ヘリコプターをメンテナンスでアメリカに。コストダウンにつながる提案を実現させた。

その会社は、ヘリコプターの運行やつくば市内の防災対応、免許取得のための訓練などを行っている会社です。アポ取りの電話でいろいろ伺うと、「輸出入もやっているよ」とのこと。実際に訪問してヒアリングすると、メンテナンスのため、ヘリをアメリカのメーカーに輸出しているという話に行き当たったのです。

ぜひお手伝いをしたい…! 私は帰社してすぐ自分たちにできることはないかを必死に考え、周囲にも相談しました。通関部署の先輩から、免税の制度を使ってコストダウンする方法を教えていただきました。ヘリコプターはアメリカで点検の際に一度バラバラにし、必要に応じて修繕や部品交換を行います。加工修繕した後の新しい機体は事前に何も手を打たないと、日本に戻すときに課税の対象となり、お客様のコスト増につながってしまいます。

日本から輸出する前にシリアルNo.が同じであることを証明する必要書類などを事前に準備・申請しておけば日本に再輸入する際に関税の減免税が受けられます。お客様に私の提案を受け入れてもらい、2人乗り用小型ヘリの輸出を新規で受注しました。

出荷手配はCSや倉庫の協力を得て進めました。コンテナへの積み込みの際には、2台のフォークリフトを使って、時間をかけて慎重に行い、出荷しました。1年経った今もまだメンテナンス中ですが、アメリカから戻ってくるのが楽しみです。

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日本酒にメロン、サツマイモ。地元の特産品の海外展開をサポートしていきたい。

私は現在、このような新規案件の開拓を行いながら、茨城の特産品の海外展開をサポートする仕事も行っています。

茨城には、日本酒をはじめ、メロン、サツマイモなど、たくさんの特産品があります。今までは農家や企業が個別に頑張って海外展開を行っていましたが、数年前から茨城県庁が参加。そこで私たちも、地元を支えるフォワーダーとしてサポートし、「オール茨城」で海外展開を盛りあげることになりました。地元のある企業が輸出者として特産品を取りまとめ、郵船ロジスティクスが輸出を支援する。シンガポールで行われる見本市へのブース出展を、私たちは物流面で支えながら、少しずつ実績を積み重ねているところです。成果が出てくるのはこれからですが、今後も輸出事例をたくさん作っていきたいと考えています。

ヘリコプターに、地元の特産品の輸出。就職活動の時、学内説明会で郵船ロジスティクスに出会っていなかったら、多岐にわたる品物にきっと携われなかったでしょう。また、すべての部署が一体となって動く風土がなければ、そこにお客様のニーズがあっても、私はお手伝いできなかったかもしれません。私は郵船ロジスティクスという環境に支えられ、磨かれていると感じています。

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