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各国現地物流最新レポート
第8回 ロシア最新インフラ事情
ロシア最新インフラ事情 〜港湾〜
  約1年前にロシアのインフラ状況についてレポートしたが(【第2回】ロシア最新インフラ事情)、その後の状況、特に今回は港湾に絞って最新状況をレポートする。
 

各港湾の現状
  *ウスチルーガ港
  サンクトペテルブルグ中心から110キロ南西のエストニア国境近くに位置する。ここでは多目的港湾施設(コンテナ、 RoRo 、石炭、石油、木材、小麦等々)の開発が進められている。昨年の視察時には石炭ターミナルのみが稼動していたが、現在ではカリーニングラードと繋がるフェリーターミナルまでもが稼動していた。ロシアの国益を考えてか、金属・石油ターミナルの建設に特に力が入っている印象を受ける。完成車の輸送としての利用が考えられる RoRo ターミナルについては、本年夏頃稼動とのことだが、まだ土地の整備も進んでおらず、予定通りに稼動するかは不明。年間10万台の取り扱いが可能な自動車ターミナルも本年夏頃に完成予定。2008年に稼動が予定されているコンテナターミナルは、年間300万TEUの取り扱いが可能。当初、バースは1つだが、2つに拡張される予定だ。また、隣接地には、物流ターミナルも建設される予定。
現時点では、全てのターミナルが完成するのは2010年頃と言われている。

同湾の水深は16メートル。現在、更に水深を深くすべく工事が行われている。冬季に湾が凍ることがあるものの、その期間はそれほど長くはなく、氷の厚さも酷くない。
 
未整備のRoRoターミナル予定地 金属・石油ターミナルと石炭ターミナル
未整備の RoRo ターミナル予定地 金属・石油ターミナルと石炭ターミナル
  *プリモルスク港
  2001年に操業を開始した石油専門のターミナル。ここはロシア国内の2つの石油パイプの終点となっており、タンカー4隻が停泊可能。また、ターミナル内には18の石油タンクが設置されている。

 <ターミナルからの石油輸出量>
 2002年 :132隻・1200万トン
 2003年 :192隻・1700万トン
 2004年 :506隻・4400万トン
 2005年 :576隻・5700万トン
 2006年 :658隻・6600万トン

石油の最大輸出相手国はオランダ。
同ターミナルでは、環境汚染対策を行っており、ターミナルの敷地内にオイルタンカー内の水質検査等を行う研究所を設置している。
  *サンクトペテルブルグ港
  サンクトペテルブルグ港の水深は11メートル、12〜3月の間は砕氷船が必要となる。
2015年までに運河を13メートルまでにする計画あり。 港近くには2つの鉄道ターミナルがある。
現在、同港の能力の3〜4倍の貨物を取り扱っているため、ヤードには輸出待ちのアルミやインゴット貨物があふれており、とてもコンテナ蔵置を行えるスペースはない。 また、老朽化した建物が立ち並び、コンテナ保管用のバックヤードを拡張できる環境に無いのが容易に想像できる。 老朽化した建屋については、建て替えを行うか、それとも別の用途に供するか現在検討中。
来年初めまでには、現存の木材用ターミナルを用途変更し、自動車ターミナルとして稼動させる予定。
 
サンクトペテルブルグ港ターミナル サンクトペテルブルグ港ターミナル
サンクトペテルブルグ港ターミナル

今後のロシア物流
   以上、まだまだ開発途上・整備途上のターミナルが多いが、貨物の増大に備え、着実に施設の拡充が行われている。日系企業の進出数も年々増えており、2007年3月末時点で日本商工会議所には152社もの企業の登録がある。港・空港といったインフラが整備され、それに通関制度の透明性、政治的安定性が伴えば、ロシアの物流市場が飛躍的に拡大を遂げるのは間違いないだろう。

 
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